玉五郎
ゴンザレス
何となく聞いたことがあるけどフレームワークって結局何なの?興味はあるけど、最低限知っておきたい知識は何?何から勉強すれば良いの?など、最初は謎が多くとっかかりにくいフレームワーク。
フレームワークを早く習得するコツは、数あるフレームワークをひとつひとつ具体的に学ぶ前に「フレームワークとは何か」というザックリとした概要を押さえることです。
本記事では、初めてフレームワークに触れる方でもわかるように各フレームワークの具体例はお伝えせずに「フレームワークの概要」のみをお伝えします。
目次
フレームワークとは?
フレームワークとは、「考え方の型(かた)」に沿って情報を整理し、解決策や道しるべを浮かび上がらせたり、問題解決の糸口を見出したりするために使うツールです。
頭の中だけではまとまらない内容を視覚的に整理することで、状況整理ができます。
フレームワークにはたくさんの種類があります。共通しているのは「図形を組み合わせて作られた図や表」の中に情報を記入して、情報を整理していくということです。各図形や表ごとに「どんな情報を入れるか」というルールが決められており、そのルールに従って文字を記入していくと情報が整理されていく仕組みです。
雑然と文字を並べると分かりづらいことも、考え方の型に沿って並べると物事の関係性が可視化され、見違える程分かりやすくなります。これがフレームワークの魔法です。
- memo -
フレームワークは、経営学者・経済学者・著名な大学教授や研究者、有名企業の代表やビジネスでの成功者などがまとめた
「考え方の型」です。
フレームワークの効果
仕事をより効果的に円滑に進めたり、成果を上げやすくする効果があります。
フレームワークは多種多様
フレームワークは数えきれないほど種類があり、各フレームワークに明確な目的とルールが定められています。目的を明確にすることで的確なフレームワークを探すことができます。
フレームワークはどんな時に使うのか?
答えを出したい時 / 問題を解決したい時
算数や数学・物理などで答えを出したい時、計算式や公式を使って答えを出しますよね。
仕事をしていると答えを出しにくい問題がたくさん出てきます。それっぽい答えがありすぎて何が正解なのか判断がつかないことや、何が答えなのか想像もつかないといったことがあるかと思います。
フレームワークは、そんな時に使える公式や計算式のようなものだと考えるとより分かりやすいかもしれません。
人の勘ではなく、論理的な根拠のある答えや考えを導き出したい時にフレームワークを使います。
情報をまとめたいとき / 多くの情報をわかりやすく共有したいとき
1つや2つの情報をまとめるぐらいなら自分の力でできるのですが、数多くの事実や意見、データを目の前にするとどこから考えて良いのかわからなくなります。より効率的に情報をまとめたいときにもフレームワークは大活躍します。
こうまとめようか、ああまとめようかと考えて結局はまとまらないことは多いものですが、フレームワークを使えば体系的・論理的に情報をまとめられるので便利です。
情報を共有したいときにも有効に使えます。
ヒントを得たいとき
例えば、SWOT分析を使うと、自分の強みと弱み、自分以外の環境にある機会と脅威を整理することで、どんなことをすれば今ある経営状態をより良くしていけるかというヒントが得られます。
フレームワーク利用のコツ
数多くあるフレームワークを全て覚え、適切に使えるようにするには大変な労力がかかります。確実に非効率ですので、まずは目の前の困りごとを解決するためのフレームワークを探して使ってみることを強くオススメします。
フレームワークを覚えることよりも、フレームワークを使って見えてきた課題をどう解決するか考えることに時間を割きましょう。
各フレームワークに定められた目的やルールを確実に守って作業を進めるのが失敗しないコツです。
フレームワークの探し方
まずはネットではなく、書籍を辞書代わりにして探すのが効果的です。
なぜなら、ネットには簡単な説明しかないことが多く、フレームワーク初心者には優しくないからです。体系的に調べるのも難しかったりします。
フレームワークを探すなら以下の書籍がオススメです。「ビジネスフレームワーク図鑑」の良いところは各フレームワークの「目的」がはっきり明記されているところです。ネットでフレームワークを探していると、何のためにそのフレームワークを使うのかが明記されていないことが多く、それでどう使うの?と謎が深まるきっかけになってしまいます。
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それから、フレームワークの使い方がわかっても、その通りに図形や表を自分で作成するのって結構労力がいるのですが、上記書籍なら全フレームワークのパワーポイントテンプレートがついてくるので、かなりお得です。
フレームワーク利用の流れ
フレームワーク集を見たり、ネット検索をしながら目的に合ったフレームワークを選びます。
<POINT>ひとつのフレームワークで目的を達成できそうにないときは複数のフレームワークを組み合わせて使います。
<POINT>必ずルールを把握し、ルールを守って利用します。
ルールを確実に守りながらフレームワークの各項目に文字を入力していきます。
フレームワークの書籍を探す前に
フレームワークの書籍を探す前に「フレームワークには種類がある」ということを再認識して頂きたいです。
フレームワークは、よく「○○のフレームワーク」と表現されます。
例えば以下です。
- 経営戦略のフレームワーク
- 問題解決のフレームワーク
- マーケティングのフレームワーク
- 新規事業スタートのフレームワーク
など
専門書の購入を検討される際は、自分が一番勉強したいフレームワークはどんなものなのか考えながら探してみてください。「○○ フレームワーク」という探し方が良いと思います。種類にこだわらず、まずは一般的なフレームワークからという探し方も有りです。
私の失敗談で恐縮ですが、フレームワークを体系的に学ぼうと思いって初めて購入した書籍の題名が「問題解決フレームワーク」でした。勉強不足の私は「問題解決」という言葉に目がいかず、これが「フレームワークかあ」と思いながら一冊読み終えました。「よし!フレームワークを一通り眺めたぞ!」と全てのフレームワークを知った気になった数年後、「自分が知っているフレームワークの何かがおかしい・・・」と思い始め、経営戦略のフレームワークやマーケティングのフレームワークなど、フレームワークは他にも膨大に存在することを知ったのです。
これが独学の弱い所です。
素敵なフレームワークとの出会い方
今や、「自分の解決したいキーワード + フレームワーク」の組み合わせでネット検索すると、高い確率で素敵なフレームワークに出会えます。
最近私が感動したのは「プレゼンテーション + フレームワーク」の組み合わせでの検索結果です。今や何でもフレームワークがあるのだなと思いました。年々フレームワークが増えていると言っても過言ではないと思います。ビジネス書を開くと、著者が新たに考案したフレームワークが紹介されていることもあります。
フレームワークを会社で導入する
幹部会等でフレームワークを使って経営戦略について話し合うとより根拠のある論理的な戦略が浮かびあがってきます。
管理職の皆さんにフレームワーク入力用のExcelシートを配布し、入力してもらったものを会議で共有という方法もあります。
ここで注意したいのが、フレームワーク記入時のルールを明確に伝えることです。ここでのルールとは、会社での記入ルールという意味ではなく、選んだフレームワークが持つ世間一般共通のルールです。
「こんな感じの考え方で埋めてくださいね」と記入方法をふわっと伝えるのは問題です。各フレームワークには何を解決し、どんな答えを出すためのものかという明確な目的があり、その目的を果たすための運用の流れや決まった形式があるからです。
ここを押さえない限り、フレームワークを使ってみたが何をしているのか分からないという状態に陥ります。
フレームワークは知らなければならないものなのか?
究極のことを申し上げると、中小企業に勤めるサラリーマンであればフレームワークをひとつも知らなくても定年まで働けます。下手したら大企業でも問題ないかもしれません。
なぜなら、自分が勤めている中小企業の役員でさえ「フレームワーク」を知らなかったからです。少し危機感を感じましたが、それで何十年も会社がもっているのですから問題ないのでしょう。
自己流の働き方や経験上の仕事の勘を大切にしすぎて、ビジネス書も読まなければフレームワークも学ぼうとされない年長者が多いのも事実です。学生時代のアルバイトも含め、今までいくつかの会社にお世話になりましたが、フレームワークを使っている方は少数派だと思います。
フレームワークを使う長所は何か?
フレームワークを学んで実践すれば確実に自分自身の価値が高まります。
なぜなら、一定以上の成果が自ずと出るからです。
フレームワークを知らない人からすると「すごい能力」の持ち主だと思われることもしばしばです。しかし、それは能力ではなく、手に入れた知識の活用に他なりません。
すごいと思われるのは、それが論理的だからです。
新人や中堅のビジネスマンでも、ただの個人的な主張ではなく根拠のある筋道だった分析や考え方を発信できるのがフレームワークを知るメリットです。
最大の長所は自己流の何倍ものスピードで問題を解決できるという点です。一人で悩むより、人の良いところを自分にも取り入れて前に進める方は、フレームワークの習得も速いと思います。
ぜひ習得してご自身の価値をより高めてみてください。
フレームワークを学ぶべき人はどんな人か?
基本的に、働く社会人が最も学ぶべきであることに違いはありませんが、ビジネスマンのみならず、学生や主婦でも学んで損のないスキルがフレームワークです。
仕事とは、誰かの困りごとを解決したり、消費者の現状をよりよくするために存在しています。
今ある問題を解決できると嬉しいのは、ビジネスマンだけではありません。問題解決のフレームワークをひとつでも知っていれば問題解決のスピードは速くなります。
フレームワークは世界中で使われています。外国人労働者も増え、国際化が着実に進行しているこのご時世、ビジネスマンであればいくつかのフレームワークを習得しておかなければ恥ずかしい時代が来つつあるのではないかと感じております。日本の生産性が低いのは未だに各個人が一から仕事のやり方を模索して長い年月をかけて自己流の仕事の仕方を身に付ける流れが横行しているからというのもひとつの要因でしょう。
入社してから会社で教わることができる社会人に必要なスキルや仕事の進め方は想像以上に少ないです。仕事に活かせる何かを勉強するならフレームワークをぜひその選択肢に入れてください。
まとめ
くどいぐらい多角的にフレームワークの概要についてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。私が初めて出会ったのはKJ法というフレームワークで、当時はそれがフレームワークであることを知らずに大学の授業で多用していました。フレームワークという名を知り、勉強したいと思ったのは20代半ばです。幅広すぎるフレームワークの世界をなかなか理解することができず、困りながらも数年間使っていました。
初めてフレームワークに興味を持った方に、この分かりづらさのせいでフレームワークを嫌いになって欲しくないという強い思いがあり、この記事に集約することとなりました。
ぜひ、フレームワークを使い倒してフレームワーク力を鍛え、より多くの成果を上げてみてください。